来る9月25日は「世界難民移住移動者の日」です。

カトリック新潟教区の皆様

来る925は「世界難民移住移動者の日」です。

 今年の「世界難民移住移動者の日」の教皇メッセージのテーマは
              『移民や難民とともに未来を作る』です。

 

  教皇様はメッセージの中でこの世でのわたしたちの「旅」の究極の意味は、真の故郷、すなわちイエス・キリストによって始められた神の国を探し求めることであり、それはイエス・キリストが栄光のうちに再臨されるときに完全に実現します。と述べ、神の国の実現のためには移民や難民の兄弟姉妹との協力が必要であると説いておられます。
 また、教皇様は、移民や難民の兄弟姉妹との協力によってもたらされる豊かさについて、次のように述べておられます。実際、難民と移民の貢献が、わたしたちの世界の社会的・経済的成長に欠かせないものであったことは、歴史が教えてくれています。そしてそれは、現在でも同じです。彼らの働き、犠牲の大きさ、その若さ、その情熱は、彼らを迎え入れる地域社会を豊かにします。』
 『難民と移民の存在は、大きな課題であると同時に、すべての人にとって、文化的、精神的な一つの成長の機会でもあるのです。彼らのおかげで、わたしたちは世界とその多様性のすばらしさをより深く知る機会が得られるのです。』

 ところで、わたしたちは、移民、難民と呼ばれる兄弟姉妹をどのように理解しているでしょうか。
 ここでは、特に「移民(移住者)について、『日本難民移住移動者委員会』HPに掲載されている説明をもとに理解を深めたいと思います。

〔移住者とは〕国境を超えた移住者(移民)の正式な国際法上の定義はありませんが、法的地位に関係なく本来の居住国を変更した人々を国際移住者とみなすことに、多くの専門家が同意しています。
 3カ月以上12カ月未満の移動を短期的または一時的移住、1年以上にわたる居住国の変更を長期的または恒久移住と呼んで区別するのが一般的です。

 日本では1980年代始めには、日本に植民地支配された韓国・朝鮮や中国の一部から日本に移り住むことを余儀なくされた人々その2世3世を中心に80万人の外国籍者が日本で暮らしていました。

 1980年代後半からは、アジアやラテンアメリカ諸国などから日本に働きにくる労働者や、国際結婚のために定住する人びとが増加しました。

 2017年末の統計では、日本の在留外国人数は252万人を超え、外国人労働者数も128万人を超えています。また国際結婚などで生まれる子どもたちの数も増え、現在では、日本で生まれる30人に1人が外国にルーツをもつ子どもたちになっています。

 このように、日本社会はすでに多民族多文化の社会になっているのです。
日本のカトリック教会内においても、1990年代からフィリピン、ラテンアメリカなどのカトリック諸国からの信徒が急増し、日本の教会の大切な一員となっています。

※『世界難民移住移動者の日』にあたり
新潟教区 難民移住移動者委員会から新潟教区の皆様に以下についてお願いいたします。

① 2022年「世界難民移住移動者の日」の教皇メッセージと司教団の委員会メッセージをお読み
  ください。

② 9月25日のミサで、以下のことについて、お祈りください。
   a)世界の難民、移住、移動者のために。
   b)カトリック新潟教区の教会が、国籍、文化の違いを超えて一つの共同体として共に歩んでい
    くことができるように。

 カトリック新潟教区では2012年以来、宣教宣言の一つに「世代、国籍、文化の違いを乗り越え、喜びと思いやりにあふれた「私たちの教会」を育てる。」を掲げ、取り組んでいます。
新潟教区においても『移民や難民とともに未来を作る』ことにすでに取り組んでいる、と言えます。

2022年9月15日 カトリック新潟教区 難民移住移動者 委員会

印刷用(PDF)