カトリック新潟教区ハラスメント防止宣言

カトリック新潟教区ハラスメント防止宣言

 私たちカトリック新潟教区は、神からの賜物であるいのちを与えられたかけがえのない存在として、すべての人はその人格の尊厳が尊ばれることを深く認識し、あらゆる形のハラスメントによって、他の人の人権を侵害する言動を行わないことを決意します。またハラスメントを防止するための配慮と不断の努力を行うことを宣言します。

 カトリック教会にあって、とりわけ聖職者には、いのちを守るために最善を尽くす義務があります。残念ながら、その模範たるべき聖職者が、ハラスメントの中でも、特に性虐待という他者の人格を辱め蹂躙する行為におよび、いのちの尊厳をおとしめる事例が多数あることが明らかになっています。なかでも保護を必要とする未成年者に対する性虐待という、卑劣な行為を行った聖職者も存在しています。

 加えて司教をはじめとした教会の責任者が、聖職者の加害行為を隠蔽した事例も、世界各地で多数指摘されています。

 日本の教会も例外ではなく、聖職者から性的な虐待を受けた事例があります。とりわけ被害者が未成年や子どもであった場合、深い苦しみと大きな葛藤のなかで、何十年も経ってからはじめて、その事実を公にできたという方もおられます。

 そのような深い苦しみと大きな葛藤を長年にわたって強いてきた聖職者の加害について、被害を受けられた皆様に、心からお詫びいたします。

 新潟教区では、2012年11月に宗教法人としての「ハラスメント防止基本宣言」を策定し、その後2017年に、「教区ハラスメント対応委員会」を発足させました。さらに準備を進めて、2019年に相談のための窓口を設置いたしました。

 わたしたちは、すべてのいのち、とりわけ弱い立場にある人々を大切にする教会共同体の実現を目指して、防止と啓発の取り組みを続けます。