山形教会公式訪問

3月11日と12日、山形教会を公式訪問いたしました。新築された司祭館の祝別や幼稚園の理事会など、これまで様々な活動で山形教会を訪問してきましたが、小教区としての公式訪問は今回が初めてです。準備してくださった、主任司祭のスリ・ワルヨ神父様、共同体の皆様、ありがとうございました。

11日は、午後4:30から小教区評議会の皆様と意見交換を行いました。まず、わたしの方から現代における教会共同体のあり方について思うこと、特に、地域のために祈り、奉仕する共同体であるということ、違う背景を持つキリスト者が互いに学び合う共同体であるということについてお話しし、その後小教区評議会の働きについて教えていただきました。

山形教会では、小教区評議会のそれぞれの部で、新潟教区宣教司牧方針策定のための分かち合いを行ってくださり、出された意見をまとめてくださいました。高齢化、若者や子どもが教会に来にくい社会になっていることなどの状況の中で、これまでとは違う、新しい、柔軟な方法で対応していくことが必要ではないかと話されたのが印象的でした。

12日は9:30から主日のミサ。このミサの中で、一名が堅信の秘跡を受けました。おめでとうございます!また、性虐待被害者のための祈りと償いの日の祈りが行われました。そして、翌3月13日が教皇フランシスコ在位10年となるため、教皇に感謝し、恵みと祝福を祈りました。

ミサの後は、意見交換会。宣教司牧方針策定のための分かち合いで出てきた意見を始め、社会における宗教の位置づけの厳しさ、意見交換の大切さ、信仰の分かち合いなど、多くの方が普段大切に思っていることを分かち合ってくださいました。これがきっかけになって、話し合いながら様々な活動が進められていきますように。

その後、教会墓地を訪問し、祈りを捧げました。明治時代の信徒宣教師のお墓もあり、歴史を感じさせる祈りの場です。

さらにその後、県道22号を天童に向かう途中、馬見ヶ崎川と村山高瀬川が交差するあたりにある、山形市長町の殉教地を信徒の方に紹介していただきました。米沢の殉教など、様々な宣教の場面を記録に残したイエズス会士、ジョアン・バプチスタ・ポルロ神父の手紙によると、1630年1月10日に、雪の中3名のフランシスコ会第三会員がここで火あぶりで殉教したのだそうです。

二日間の訪問でしたが、歴史を通じて山形の地に信仰が息づいてきたこと、またそれを今の時代に合うように生き、伝えていこうとする思いを感じ、共有するとても豊かな時間となりました。神に感謝です。

成井大介司教