四旬節を迎えるにあたって

 2021年2月17日

四旬節を迎えるにあたって

新潟教区の皆様

 今日から四旬節が始まります。新潟教区では、去年の3月、四旬節が始まってすぐに公開のミサが中止となり、四旬節、聖週間、そして復活節のほとんどの主日にミサにあずかることができませんでした。今年は2年ぶりに主日のミサにあずかって過ごす四旬節となります。振り返ってみると、私たちはこの一年間、まるでずっと四旬節が続いているかのような日々を過ごしてきました。復活節の終わりに公開のミサが再開してからも、歌を歌えなかったり、茶話会ができなかったり、行事が中止になったりと、厳しい制約が続いています。今年は2年ぶりに聖週間の典礼にあずかれる見込みですが、現在の警戒レベルでは御復活に歌を歌うことも、お祝いの集いもできません。また、医療・介護などの特定の分野で働く方々の中には、今も職場と自宅以外は必要最低限の外出のみで、ミサにあずかることができない方もいらっしゃいます。

 四旬節は、キリストの死と復活の神秘を振り返り、信仰を新たにする時です。そのために、祈りと節制と愛のわざを行うよう教会は勧めています。私たちは、このような状況で迎える四旬節だからこそ、いつもにましてしっかりとこの三つのわざに取り組んでいきたいと思います。先週の日曜日、年間第6主日の福音で読まれた福音に出てくる重い皮膚病を患った人のように、イエスに信頼し、着の身着のまま大胆にイエスの元に駆けつけたいものです。祈りのうちに自分自身を振り返り、心の中にある闇や弱さをそのままに、神に自らを開いていきましょう。自分は塵から生まれ、塵に戻る者であることを自覚し、その自分を愛してくださる神に感謝して、節制のわざに努めましょう。そして、弱く、社会から疎外された人々を特に大切にされたイエスに倣い、今、自分の周りで困っている人に寄り添い、笑顔や、小さな親切、献金などを通して愛のわざに励んでいきたいと思います。皆様の四旬節の歩みの上に神の豊かな祝福と導きがありますようお祈りいたします。

カトリック新潟教区 司教
パウロ 成井大介


 教皇フランシスコは今年の四旬節メッセージの中で、信仰、希望、愛のうちにこの四旬節を過ごすよう呼びかけておられます。パソコンやスマートフォンで以下のリンクから全文を読むことができますので、ぜひアクセスしてください。

2021年四旬節教皇メッセージ
https://bit.ly/3ptZUAF

Message of His Holiness Pope Francis for Lent 2021
https://bit.ly/2NpeBaE

Sứ điệp Mùa Chay 2021 của Đức Thánh Cha Phanxicô
https://bit.ly/3pgZygl

「四旬節を迎えるにあたって」印刷用(PDF)