東日本大震災10周年にあたって

2021年2月18日

東日本大震災10周年にあたって

新潟教区の皆様

 今年の3月11日で東日本大震災より10年になります。あの日、大地震で倒壊した家屋、津波にのみこまれる街、原発の爆発など、目を疑うような状況が次々とテレビで伝えられる中、わたしたちは途轍もない不安と恐怖におののいていました。

 この震災は未だ人々に影響を与え続けています。復興庁が今年1月29日付けで公表した資料によると、東日本大震災による避難者は全国に約4万2千人おられるとのことです。新潟、山形、秋田各県にも大勢の方が避難しておられます。福島では現在も、7町村が帰還困難区域に指定されています。故郷を奪われ、いつ帰ることができるのかわからない状況で10年も避難生活を送り続けてきた人々の気持ちは察するに余りあります。

 私たちは仙台教区の隣人として、祈り、ボランティア、物品購入、支援物資や募金などによる支援を行ってきました。何より大切なのは、隣人として寄り添う姿勢であったと思います。日本の司教団が決めた全国の教会としての支援活動はこの3月で終了しますが、私たちは隣人としてこれからも教区、小教区、修道会のレベルで様々な形の交流を続けていきたいと思います。まずは、来る3月11日に、小教区や修道院で犠牲者の追悼、被災された方々への神の祝福、これからの歩みの上に神の導きを願ってミサを行い、可能であれば午後2時46分に鐘を鳴らしてくださるようお願いします。もしミサを当日行うことができない場合、他の日に実施してください。よろしくお願いします。

カトリック新潟教区 司教
パウロ 成井大介

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