聖クララ会初誓願式

本日午前11時より、聖クララ修道会上越修道院のスール・マリア・フランシスカ・中村文子の初誓願式が高田教会にて行われました。

普段は修道院での祈りの姿しか見ることのないシスターたちと高田教会でともにミサに与り、初誓願のために祈ることができたのは、駆けつけた信徒の皆さんにとっても大きなお恵みでした。上越、中越、下越の各地区のみならず、遠く秋田や、名古屋教区、横浜教区から駆けつけた人も。聖堂はいっぱいになりました。特に、15名ほどの教会学校の子どもたちが最前列に座り、誓願式の様子を目の前で見、大きな声で聖歌を歌ってくださったのはうれしいことでした。

初誓願を立てられたシスター中村、本当におめでとうございます。共同体の姉妹の皆様にとっても喜びはひとしおかと思います。お祝い申し上げます。

教皇フランシスコは、使徒憲章「神のみ顔を探し求めて」の中で、観想生活について次のように述べています。

観想生活を送る親愛なる姉妹の皆さん、皆さんがいなければ、教会はどのようなものとなるでしょうか?あるいは人間社会の縁辺に生き、福音宣教の最前線で奉仕する人々なしには? 教会は皆さんの全面的な献身を高く評価します。教会は、現代の人々に福音の良い知らせをもたらすための、皆さんの祈りと皆さんの自己犠牲をあてにしています。教会は、皆さんを必要としているのです!

この世界にとって、あるいは少なくとも、権力、富、消費主義の論理に支配されているその大部分にとって、皆さんの固有の召命と隠れた使命を理解するのは容易なことではありません。しかしそれでも、世界はそれをとても必要としています。丁度、沖合にいる船乗りが安全な港に導いてくれる灯台を必要とするように、世界は皆さんを必要としています。皆さんの近くの人々、そしてとりわけ、遠くの人々にとっての灯台であってください。時の暗い夜道を旅する人々を導く灯火であってください。 朝の見張り番(イザヤ 21 :11-12 参照)、暁を先触れする者(ルカ 1:78 参照)であってください。皆さんの変容した生活、沈黙のうちに熟考された簡潔なことばをもって、道・真理・生命である御方、その方だけがわたしたちを完成に導き、生命を豊かに与えて下さる主 (ヨハネ 10:10 参照)を示して下さい。アンデレがシモンに言ったように、「わたしたちは主を見つけた」(ヨハネ 1:40 参照) と叫んで下さい。 復活の日の朝、「わたしは主を見ました」 (ヨハネ 20:18) と言ったマグダラのマリアのように、わたしたちにも告げて下さい。皆さんの自己犠牲の生活による預言的価値を大切にして下さい。皆さんのカリスマに従って、福音的喜びを完全に生きることを恐れないで下さい。

自身の利益を追求し、自分と同質の人を優先する世の中にあって、自らを神に捧げ、人々のために祈る観想修道会の共同体はまさに神の愛を示す灯台の灯りのようなものだと思います。特に、聖クララ修道会上越修道院は新潟教区のために祈ることを共同体の使命としてくださっています。心から感謝するとともに、これからもこの共同体に新たな召命が与えられるよう、祈っています。

成井大介司教