11月1日に行われた、新潟教区子どもミサの説教を紹介します(福音朗読は、ルカ24章のエマオへの道)。成井司教は、こどもたちが協力して完成させた、エマオへの道の絵の大きなパズルを見せ、次のように話しました。
皆さん。皆さんはさっき、貿易ゲームをしました。一人ひとり持っているものが違って、自分の持っているものを使って何かを作ろうとしました。みんな、一人ひとり、神様から良いものを与えられているんですね。優しさとか、笑顔とか、協力する心とか、分かち合う気持ちとか、小さな子を助ける心とか、たくさんの良いものを神様からいただいています。そして、良いものというのは、自分のためというよりは、人のために使うものなんですね。
でも、神様がくださる、一番良いものは、皆さんのいのちです。皆さんの存在です。一人ひとり、違う顔をして、違う背の高さで、違う得意なこと、違う苦手なことがあって、生まれた国とか、話す言葉も違う。その全部が、良いものなんですね。苦手なことも含めて、全部。
なぜかというと、神様は、皆さんのそのまんまが大好きなんです。皆さんが生きていて、皆さんがここにいること。良いことをするとか、役に立つとか、何かができるとか、そういうことは大切な事だけど、それよりももっと大切なのは、神様にとって、皆さんは、ただ生きているだけで、そこにいるだけで、素晴らしいものなんです。存在そのものが神様にとって大切なんです。嬉しいですね!神様は私たちを一人一人、違うように作られて、みんな素晴らしいんです。
一人でも素晴らしいんですが、みんながつながって、お互いを大切にして、お互いを助け合うと、もっと素晴らしいんです。なぜかというと、神様は人間も、この世界の自然も、全部つながっているものとして造られたからです。このパズルみたいですね。
皆さんが作ってくれたパズル、一番目立つところは、やっぱりイエス様と弟子のピースだよね。この隅っこの方は、あまり目立たない。でも、もし、隅っこの一つでもピースがなかったら、パズル全体がダメになってしまうでしょう。それと同じで、世界80億人の人も、この世界の自然全部も、全部大切で、全部違って、全部つながっていて、全部必要なんです。全部、神様が大切にしているものなんです。
皆さんは、神様からたくさんの良いものをいただいています。その良いものは、こうやってつながって、周りの人と一緒に協力して、助け合うためにあるんですね。もし、こうやって一つのピースが、他のピースとつながらず、一人でぽつんといたら、全体もおかしくなってしまうでしょう?
この絵は、先程読まれた福音のお話しで、エマオへの道の場面です。たとえ気づかなくても、イエス様はいつも一緒にいるよ。困っているとき、嬉しいとき、どうしたらいいかわからないとき、いつも、どんな時も一緒に歩いているよ。一緒にご飯食べているよ。だから心配しないでね。イエス様と、みんなで助け合って、互いに優しくして、一緒に歩いて行こう。そういう絵です。私たちは、このミサを始めるとき、希望の巡礼者としてみんなで行列しましたね。私たちは、みんなで一緒に、イエス様と一緒に歩いて行きましょう。


